昭和の時代のワンショット

vol.37 グラフィティ あ・つ・ぎ-04

30年代前半の本厚木駅北口付近のようす。 写真提供:Cafe Brasserie BON様

厚木市が誕生した昭和30年代前半の日本

 厚木市は昭和30年2月1日、県内13番目の市として誕生。35年にはソニー(株)が厚木工場を開設し、37 年には内陸工業団地の造成が始まるなど昭和30年代は厚木の工業発展の「礎」となった時代といえます。
 戦後10年が経ち、いよいよ本格的な高度経済成長に向けて踏み出していく日本。経済企画庁は昭和31年の経済白書「日本経済の成長と近代化」の結びで「もはや戦後ではない」と記述、この言葉は 流行語にもなりました。ただ、ここだけを切り取ると 「もう戦後の混乱期は終わった、これから新しい時代へ入っていく」という明るい将来を予兆するような意味だと捉えられがちですが、前後を読むとそうではないことがわかってきます。
 「いまや経済の回復による浮揚力はほぼ使い尽くされた。(中略)もはや『戦後』ではない。我々はいまや異なった事態に当面しようとしている。回復を通じての成長は終わった。今後の成長は近代化によって支えられる。そして近代化の進歩も速やかにしてかつ安定的な経済の成長によって初めて可能となるのである。」
 つまり、これまでの好景気を支えていた復興特需が終わったため、これからは厳しい時代になると白書は不安視していたのです。しかし、この見通しは大きく外れました。この言葉に勇気付けられた人々によって、その後も世界史に残るほどの高度経済成長を成し遂げたのです。

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