リンクボールの産地訪問

リンクボールの産地訪問⑦ おじゃまします『伊藤農園』

伊藤農園(神奈川県厚木市)

「厚木にもこんなに美味しい野菜を作っているところがあるんだ」
と知ってほしい


自らのアイデアや新たな方法を取り入れて成功を収めている若者

年々農業を取り巻く環境は厳しさを増し、農業従事者の高齢化や後継者不足は今や社会問題化しています。
その対策として新規就農者を支援する取り組みが自治体などで盛んに行われていますが、一方で地元で代々続いた農業を受け継ぎ、自らのアイデアや新たな方法を取り入れて成功を収めている若者も厚木市内には存在します。
今回おじゃました「伊藤農園」の4代目、伊藤直文さんもその一人です。

 

朝採れの新鮮な露地野菜を中心に、地の利を活かして約20種類もの品種を栽培

 

読者の皆さんの中にも、野菜はなるべく地のものを買うというこだわりがある人も多いのではないでしょうか。そんな方々に人気なのが、厚木市温水にある大型直売所『夢未市』。同店に並ぶまるで柿のように甘い人参をはじめ新鮮な朝採れ野菜を作っているのが伊藤直文さん31歳。夢未市の隣の畑で百年続く「伊藤農園」の若き4代目です。

 

幼い頃から畑仕事の手伝いをしていたという伊藤さん。「長男だし、いずれ自分も農業をやるんだろうな…」そんな自然な流れで大学は東京農業大学に進学。在学中は土壌学を学び、卒業後におじいさんやお父さんも経験した国際農友会(JAEC国際農業交流協会)の派米研究生として約1年半、ハワイ州南部にある野菜農家で研修を受け、家業を継いたのが今から8年前のことでした。「現在は僕と父親、そしてJAECを介した研修生や東京農大からのボランティア、海老名の農業アカデミーからの実習生などにも協力してもらいながら露地野菜を中心とした農業を営んでいます」。

 

日々、試行錯誤しながら新しい品種や栽培方法などを試している伊藤さんが、昨年挑戦したのがアスパラガスの「採りっきり栽培」。通常アスパラガスは収穫まで2~3年かかりますが、この方法だと1年で収穫でき、毎年株を更新するので長期管理も不要なのだそう。「この周辺ではハウスでアスパラを作る人はいるけど、露地栽培している農家はまだいないのでチャンスですね」と伊藤さん。昨年植えたアスパラガスは4月には収穫できそうだといいます。

 

一昨年はほうれん草、こかぶ、人参、大根、昨年も自慢の人参が厚木市農業まつりの品評会で賞を獲得するなど、その品質は折り紙付き。以前から厚木市文化会館などで開かれる朝市で地場野菜を販売していたこともあり、地元で「伊藤農園の野菜」の名は広く知られています。中でも人参は「他のものと比べて甘い」と非常に人気が高く、生でそのまま食べても美味しいと評判です。

 

できる限りその日に収穫したとれたての物を販売するのが伊藤さんのこだわり。「自分の一番の先生は父親ですね。父親はとにかく野菜を育てるのが上手。父から学んだことを活かして、厚木で美味しい野菜を作り続けたいですね」

 

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